北海道帯広市にある帯広競馬場は、世界で唯一のばんえい競馬が楽しめる競馬場である。ばんえい競馬は、重種馬と呼ばれる大型の馬が、重りを乗せたソリを引いて直線コースを競うレースだ。馬体重は1トンを超え、最大で1トンもの重りを引く。その力強い走りには圧倒されること間違いなしだ。
ばんえい競馬の歴史
ばんえい競馬は、明治時代の北海道開拓にまで遡る歴史を持つ、世界で唯一の競馬である。当時は農耕馬として使われていた重種馬の能力を競うことから始まった。
農閑期になると、農民たちは馬の能力を競い合う「愛馬の力比べ」と呼ばれる行事を開催した。これが、ばんえい競馬のルーツである。
戦後、食糧不足解消のために馬の生産が奨励された。その中で、馬の能力を測る公正な方法として、ばんえい競走が考案された。1946年に地方競馬法施行規則で正式に認められ、1947年に旭川競馬場で初めてばんえい競走が開催された。その後、ばんえい競馬は北海道各地で盛んに行われるようになった。1953年には帯広競馬場が開場し、ばんえい競馬のメッカとなった。1984年にはばんえい競馬の全国発売が開始され、全国でばんえい競馬を楽しむことができるようになった。
近年は、競馬場の老朽化や馬不足などの課題を抱えているが、様々な取り組みによってばんえい競馬の存続と発展が目指されている。2023年には帯広競馬場がリニューアルオープンし、新たな観客席やイベントスペースなどが設けられた。
ばんえい競馬の見どころ
ばんえい競馬の見どころは、なんといっても馬の力強い走りだ。スタートからゴールまでの約200メートルを、重りを引いて力強く駆け抜ける姿は圧巻である。レースは3歳馬から10歳馬まで年齢別に分けられており、馬齢によって競争条件が異なるのも面白い。
また、ばんえい競馬は騎手も重要な役割を果たす。騎手は馬の背中に乗らず、ソリに乗り、馬を誘導する。馬との息が合わないと良い成績は残せない。他の競馬とは一線を画す迫力満点のレースは、一度観戦すれば忘れられない経験となるだろう。
ばんえい競馬の楽しみ方
ばんえい競馬の楽しみ方は、レース観戦だけではない。馬券を購入して予想を楽しむこともできる。馬券の種類は、単勝、複勝、馬連、馬単など、競馬と同じように様々な種類がある。
また、場内には様々なグルメやイベントも用意されている。北海道名物のジンギスカンやラーメンなどを食べながら、競馬を楽しむことができる。
帯広競馬場へのアクセス
帯広競馬場へのアクセスは、JR帯広駅からバスで約15分、車で約10分である。競馬場には無料駐車場も完備されている。
営業時間
ばんえい競馬は、基本的に毎週土日祝日に開催されている。ただし、夏季や冬季は開催日程が異なるので、事前に確認することをおすすめする。
入園料
入園料は、大人100円、小学生50円、未就学児無料である。
まとめ
世界で唯一のばんえい競馬は、力とスピードの競演が楽しめる競馬である。帯広競馬場を訪れて、迫力満点のレースをぜひ観戦してみてはいかがでしょうか。