旅をしながら働くーー。そんな理想を形にしたのが「車中泊ノマドワーク」だ。
青い海を背景にキーボードを叩く時間もあれば、温泉施設の休憩所で整いながら作業する日もある。
この記事では、WILD GEESEが北海道と関西を行き来しながら実践してきた リアルな体験と工夫 をまとめて紹介する。
車中泊ノマドワークの魅力
車中泊ノマドワークの最大の魅力は、時間と場所に縛られない自由にある。
朝は湖畔で、昼は温泉施設で、夜は道の駅で。働く場所が次々と変わること自体が、旅の楽しみになっていく。
「仕事だから旅ができない」ではなく、「旅をしながら仕事をする」。
その逆転の発想が、新しい生き方を生み出している。

愛車でつくるノマド環境
車内をフラット化したオフィス
ハイゼットカーゴの荷室をフラット化し、車内でPCを広げれば即席のオフィスに早変わり。
遮光パネルで視線を遮り、簡易デスクを置けば、集中できる環境が整う。

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通信と電源の工夫
車中泊ノマドで一番気になるのは「通信と電源」だ。
povo24時間使い放題を保険に、フリーWiFiではVPNを併用。さらにポータブル電源でバッテリー切れを防ぐ。
このpovo、VPN、ポータブル電源の三本柱を整えておけば、どんな場所でも仕事を続けられる。

実際のノマドワーク体験記
キャンプ場で迎える朝
達古武キャンプ場のテラスで、鳥の声を聞きながら早朝ワーク。
森とログハウスに囲まれた環境は、PC作業すら瞑想のように感じさせてくれる。

一方で管理棟のテーブル席では、花瓶の花を眺めながら作業。
同じキャンプ場でも、外と中でまったく違う雰囲気を楽しめる。

温泉施設がオフィスに変わる
雨や雪の日は温泉施設が頼もしい味方になる。
サウナで整ってから休憩スペースに戻り、再びキーボードを叩くーー。
効率が上がるどころか、むしろ「仕事と癒しの両立」が可能になる。



なお、パソコンを広げて作業する前には、スタッフの方に「ここで作業させていただいてもよいか」と事前に伝えることを心がけたい。
一声かけるだけでお互いに安心でき、気持ちよく利用できる。
道の駅やユニークな場所で
道の駅りくべつでは、窓の外に旧銀河線の車両を眺めながら朝の仕事をスタートする。
早朝の静かな時間は集中しやすいが、8時から売店が営業を始めるので、それまでの利用を心がけている。
そして売店が空いたら、感謝を込めて食事を購入させていただく。
こうしたちょっとしたマナーも、旅を続ける上で大切なルールだ。

また、道の駅おこっぺでは廃車両を活用したスペースと電源も利用できる。
隣に売店があるので、利用する際にはひとこと声をかけて、購入を通じて地域に還元したい。
ちなみに、この廃車両は無料で宿泊することも可能だ。ノマドワークだけでなく、ユニークな車中泊体験の場としても活用できる。
「普通のオフィス」では絶対に味わえない舞台が広がっている。

自然の絶景をデスクトップに
潮風を感じながら海辺のあずまやで作業した時間は、旅ノマドの象徴だった。
そして十勝平野を一望できる高台で、ノンアルを横に仕事をした瞬間も忘れがたい。
「絶景を前にして働ける」ことそのものが、車中泊ノマドワークの本質だ。


課題と工夫
もちろん、いいことばかりではない。
- 通信が弱い場所では回線が途切れる
- 長時間の作業は腰や目に負担がかかる
- 車中泊が続けば生活リズムも乱れる
だからこそ工夫が必要になる。
通信の不安定さには、フリーWiFiに頼りすぎずpovo24時間使い放題(330円)を保険にする。
長時間作業の負担は、椅子やクッションで体勢を整えて軽減。
そして、旅館を中日に挟んでリセットすることで、生活リズムを保つ。
さらに、夏場に外で作業する際にはいくつかの注意がある。
- 太陽光で画面が見づらく、長時間続けると目に大きな負担がかかる
- 虫よけスプレーは必須アイテム
- 直射日光の下ではPCやポータブル電源が過熱するため、必ず日陰で作業すること
「無理に続けない仕組み」こそ、長く楽しむコツだ。

これからの可能性
地方の温泉地や観光施設が「ワーケーション対応」を進める今、車中泊ノマドワークはその先駆けといえる。
旅先で仕事をし、仕事の合間に旅をする。
その循環が広がれば、地方の新しい経済や文化も生まれていくだろう。
最後に
「旅だから働けない」「働くから旅できない」ーーその境界を超えるのが車中泊ノマドワークだ。
海辺のあずまや、森のキャンプ場、雪景色の温泉、そして畳の旅館までもオフィスに変えてしまう。
これからもWILD GEESEは、旅をしながら仕事をし、その記録を残していく。
森のフクロウ川柳
湯けむりに アイデアひとつ のぼりゆく
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