昭和5年に正式認定された金色の屏風

7時30分、「金屏風」に到着である。
なんとも豪華絢爛な名前の断崖である。
赤褐色の断崖に夕日が当たると、金色の屏風のように見えることから名づけられたという。
昭和5年に正式な名称として記録されたそうだ。
朝の時間帯なので、残念ながら金色に輝く様子は見ることができない。
しかし赤褐色の断崖は、それだけでも十分に迫力がある。
夕日が当たったら、さぞかし見事な金屏風になることだろう。
アトゥカニ岩で矢を射る魔除けの習慣

この付近には「アトゥカニ岩(矢を射る所)」という岩があるらしい。
アイヌの人々は魔除けとして、この岩に矢を放つ習慣があったという。
なるほど、神聖な場所での魔除けの儀式である。
岩に向かって矢を射ることで、悪いものを払い除けていたのだろう。
現代人の感覚からすると、ちょっと物騒な習慣に思えるかもしれない。
しかし当時の人々にとっては、真剣な祈りの行為だったに違いない。
自然の力に対する畏敬の念と、生活の安全への願いが込められていたのだ。
偽物の月を銀矢で射落とした壮大な伝説
さらに面白いのが、この地に残る伝説である。
「夜空に二つの月が現れたとき、偽物の月を銀矢で射落とした」という話だ。
これはもう、完全にファンタジーの世界である。
二つの月が現れるなんて、想像しただけでも神秘的だ。
そしてその偽物を見抜いて、銀矢で射落とすという発想がまた素晴らしい。
朝の金屏風で想像する夕日の絶景

朝の光の中で見る金屏風は、まだ金色ではない。
しかし夕日が当たったときの美しさを想像するのも、また楽しいものである。
赤褐色の断崖が夕日に照らされて、まさに金の屏風のように輝く光景。
きっと息をのむような美しさに違いない。
アイヌの人々がここを特別な場所として、矢を射る儀式を行ったのも納得である。
自然の美しさと神秘性が、人々の心を捉えて離さなかったのだろう。
偽月伝説も、この場所の神秘的な雰囲気があってこそ生まれた物語なのかもしれない。
朝の金屏風は、まだ金色に輝いていないけれど、伝説と歴史の重みを感じさせてくれる場所である。
金屏風基本情報
項目 | 詳細 |
---|---|
所在地 | 〒051-0003 北海道室蘭市母恋南町4丁目 |
地形特徴 | 約100メートルの直立した断崖絶壁が連続 |
名称の由来 | 赤褐色の崖面に朝日が映えると金の屏風を立て連ねたように見えることから |
位置関係 | 地球岬とトッカリショの間に位置 |
景観の特色 | 赤褐色を帯びた崖面・朝陽による金色の輝き |
室蘭八景認定 | 銀屏風と併せて「金屏風・銀屏風の断崖絶壁」として登録 |
開放時間 | 24時間散策自由 |
入場料 | 無料 |
駐車場 | なし(専用駐車場なし) |
お問合せ | 0143-23-0102(室蘭観光協会) |
アクセス情報
項目 | 詳細 |
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公共交通機関 | 道南バス地球岬団地バス停から徒歩5分(0.4km) JR母恋駅から徒歩25分 |
車でのアクセス | JR母恋駅から車で5分(2km) 室蘭ICから車で30分(13km) |
注意事項 | 展望所はあるが専用駐車場なし |
観光・鑑賞情報
項目 | 詳細 |
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最適鑑賞時間 | 朝方(朝日が崖面を照らす時間帯) |
銀屏風との関係 | セット扱いされるが別々の場所 金屏風は朝陽、銀屏風は夕陽が美しい |
海上からの観光 | 地球岬遊覧船での鑑賞がおすすめ(より迫力ある断崖を体感) |
遊覧船情報 | 運航期間:4月~11月 所要時間:約90分 出発地:道の駅みたら室蘭横 |
周辺の見どころ
項目 | 詳細 |
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地球岬 | 車で約3分 北海道の自然100選第1位の絶景地 |
トッカリショ | 車で約3分 同じく室蘭八景の断崖絶壁 |
チキウ岬灯台 | 地球岬付近の白亜八角形の珍しい形状の灯台 |
金屏風は海上からの遊覧船での鑑賞が特におすすめされており、陸上の展望台と合わせて室蘭の雄大な自然美を体感できる貴重な景勝地です。
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