【片貝山ノ守キャンプ場】58歳、川に飛び込む。片貝山ノ守キャンプ場顛末記(富山・魚津)

片貝川上流の砂防ダムから流れ落ちる水。3段の階段状のダムから白い水が滝のように流れ落ち、下流の河原には無数の丸い石が転がる。両岸は深い緑の山々に囲まれ、霧がかった山の稜線が遠くに見える。

片貝山ノ守キャンプ場は、富山県魚津市の片貝県定公園内に位置する市営キャンプ場で、平成21年(2009年)に建設された比較的新しい施設。片貝川上流の清流沿いに設けられたこのキャンプ場は、魚津市街地から車で約20分の山間部にあり、豊かな自然環境の中で川遊びや森林浴を楽しめる理想的なロケーションを誇る。

キャンプ場の最大の魅力は、すぐ脇を流れる片貝川の美しい清流。日本屈指の急流河川として知られるこの川は、長年の整備により現在の美しい状態が保たれている。川遊びや釣りを気軽に楽しめ、特に夏場は子どもたちの水遊びスポットとして人気を集めている。

施設構成は、AC電源付きのオートキャンプサイト8区画とフリーサイト(テント15張り分)からなり、どちらも手入れの行き届いた芝生サイトで構成されている。管理棟、炊事場、トイレなどの基本設備は清潔に維持され、バーベキュー卓も完備されているため日帰り利用も可能。料金は市営キャンプ場らしく良心的で、オートサイト1泊2日4,200円、フリーサイト1泊2日2,000円という設定。

キャンプ場からさらに奥地には、樹齢500年から1000年以上とされる洞杉の巨木群があり、パワースポットとしても知られている。また、毎年10月最終日曜日には「片貝山の守紅葉まつり」が開催され、美しい紅葉の中でのイベントが楽しめる。営業期間は4月20日から11月30日までのシーズン営業で、大自然の静寂な環境でゆったりとしたキャンプ体験を提供している。

目次

山あいのキャンプ場に到着

片貝山ノ守キャンプ場で車中泊の準備をする黒いハイゼットカーゴ。テーブルやチェア、コットを並べた静かな森のキャンプサイトの風景。
片貝山ノ守キャンプ場にて。木々に囲まれた芝生サイトで、黒のハイゼットカーゴをベースにした快適な車中泊セットアップ。

バローで6900円分の買い物を済ませ、片貝山ノ守キャンプ場に到着した。

魚津市街地から車で約20分。山を登っていくと、突然、緑が濃くなる。そして川の音が聞こえてくる。片貝川だ。

先に家族連れが川で遊んでいた。子供たちの笑い声が山に響いている。いい場所だ。

「どうやって川に入ったんですか?」

テントを張る前に、川を見に行くことにした。

家族連れが川で遊んでいたので、「どうやって入ったんですか?」と聞いた。

「あっちです」

指をさされた方向を見る。

石垣。険しい石垣。

58歳には厳しい。正直、厳しい。でもまあ、なんとかなるだろう。

なんとかかんとかして、石垣を降りた。58歳の意地だ。

冷たすぎる川と、ぶっ飛ぶ暑さ

片貝山ノ守キャンプ場のそばを流れる清流。透明度の高い水が白い岩の間を流れ、周囲の緑が映り込む静かな山あいの川の風景。
片貝山ノ守キャンプ場の清流。足をつけるだけで全身が目覚めるような、冷たく澄んだ山の水。

川に足をつけた瞬間。

冷たい。

冷たすぎる。

でも気持ちいい。いや、気持ちいいというより、暑さがぶっ飛んだ。全身の熱が一瞬で消えた。

片貝川。日本屈指の急流河川。長年の整備により、今、この美しい状態が保たれている。水が透明だ。川底の石が見える。魚も泳いでいる。

身体全体を川の流れに身を任せる。湯あがりならぬ”川あがり”。これだ。これが旅だ。

夏のキャンプは川がないと始まらない。片貝山ノ守キャンプ場を選んで正解だった。

アブとブヨとの夜宴

川あがり後、テントを張って、夕食の準備。

バーベキューではなく、フライパンで調理したものをビールで乾杯。明太おにぎりを焼いたり、餃子を焼いたり、イカ墨の煮物をつついたり。サーモンの麹漬けもうまかった。ニシンの酢漬けもさっぱりしてて最高。「SUZU霧島」で乾杯。

ただし、アブとブヨとの闘いは熾烈を極めた

刺される。また刺される。でも夜宴は続く。ビールがうまい。フライパン餃子がうまい。夏の夜は長い。

山の中。川のせせらぎ。虫の声。そしてアブとブヨ。全部含めて、キャンプだ。

市営キャンプ場の良心的料金

片貝山ノ守キャンプ場は市営だ。

オートサイト1泊2日4,200円。フリーサイト1泊2日2,000円。施設使用料は小学生以上1人1日100円。

良心的だ。民間のキャンプ場だと、もっと高い。でもここは市営。魚津市、ありがとう。

AC電源付きのオートサイトが8区画。フリーサイトが15張り分。夏場は混むらしいけど、今日は空いていた。8月中旬の月曜日。平日だからか。ラッキーだった。

芝生は青々としていて、管理棟、炊事場、トイレも清潔。バーベキュー卓も完備。日帰り利用もできる。

市営なのに、ちゃんとしている。いや、市営だから、ちゃんとしているのか。

洞杉パワースポットは次回

キャンプ場からさらに奥地に、樹齢500年から1000年以上とされる洞杉の巨木群があるらしい。

パワースポットだ。

行きたい。めちゃくちゃ行きたい。でも今日は疲れた。川に入って、テント張って、飯作って、アブとブヨと闘って。もう限界だ。

次回だ。次回来たときは絶対に行く。樹齢1000年の杉。見たい。パワーをもらいたい。58歳にはパワーが必要だ。

毎年10月最終日曜日には「片貝山の守紅葉まつり」も開催されるらしい。秋に来るのもいいかもしれない。紅葉と洞杉。完璧な組み合わせだ。

川の音を聞きながら眠る

夜になった。

川の音が聞こえる。せせらぎ。遠くで虫の声。風が木々を揺らす音。

テントの中で横になる。ししも隣で寝息を立て始めた。

片貝川。清流。冷たい水。透明な川底。

明日も川に入ろう。朝から川に入ろう。58歳だけど。

おやすみ、片貝山ノ守キャンプ場。


片貝山ノ守キャンプ場の魅力

清流・片貝川での川遊び

キャンプ場のすぐ脇を流れる片貝川は、日本屈指の急流河川。透明度が高く、川底の石まで見える美しい清流で、夏場は子どもたちの水遊びスポットとして大人気。釣りも楽しめる。

良心的な料金設定

市営キャンプ場ならではの良心的な料金。オートサイト1泊2日4,200円、フリーサイト1泊2日2,000円。施設使用料は小学生以上1人1日100円。家族や友人とのキャンプに最適。

手入れの行き届いた芝生サイト

2009年開設の比較的新しいキャンプ場で、芝生サイトは青々として管理が行き届いている。管理棟、炊事場、トイレも清潔に保たれている。

AC電源付きオートサイト

オートサイト8区画にはAC電源が完備されているため、電化製品を使ったキャンプが可能。夏場の扇風機、冬場の暖房器具など、快適なキャンプをサポート。

洞杉パワースポット

キャンプ場から奥地に、樹齢500年から1000年以上とされる洞杉の巨木群がある。パワースポットとして知られ、自然のエネルギーを感じられる場所。

紅葉まつり

毎年10月最終日曜日には「片貝山の守紅葉まつり」が開催され、美しい紅葉の中でイベントが楽しめる。秋のキャンプもおすすめ。

基本情報

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項目内容
名称片貝山ノ守キャンプ場(魚津市営)
住所富山県魚津市三ケ字ゴツタ84番1
アクセス北陸自動車道魚津ICより車で約25分、JR魚津駅より車で約30分
営業期間4月20日~11月30日(シーズン営業)
チェックイン/アウト14:00/10:00
サイト構成オートサイト8区画(AC電源付)、フリーサイト15張り分
料金オートサイト1泊2日4,200円、フリーサイト1泊2日2,000円
施設使用料小学生以上1人1日100円
設備管理棟、炊事場、トイレ、バーベキュー卓、東屋
特色片貝川清流での川遊び・釣り、洞杉パワースポット散策
電話番号0765-32-7755

片貝川について

片貝川は、北アルプス・毛勝三山(標高2,414m)を源流とする日本屈指の急流河川。全長約20kmで、標高差約2,400mを一気に駆け下りる。この急峻な地形が、透明度の高い清流を生み出している。

長年の河川整備により、現在の美しい状態が保たれており、川遊びや釣りのスポットとして地元民や観光客に親しまれている。特に夏場は、冷たい清流が避暑地として人気を集める。

片貝山ノ守キャンプ場は、この美しい片貝川のすぐ脇に位置し、川遊びを存分に楽しめる理想的なロケーションとなっている。

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