第4回 美術と遺産展 テーマは、龍・麒麟・亀・鳳凰
ベトナム、フエ皇城の奥深く、金色の装飾がきらめくキエントゥン宮。
その特別な空間で、わずか1か月だけ開かれる美術展があります。

2025年8月1日から30日まで開催されている「第4回 美術と遺産展」。
今年のテーマは、龍・麒麟・亀・鳳凰――古来より瑞兆を告げる四霊です。

伝統と現代が交差する作品群が、歴史ある宮殿の壁を彩る光景は、いまこの時にしか出会えません。

フエ皇城・キエントゥン宮で開催されている「第4回 美術と遺産展」の案内ポスター。テーマは四霊。
四霊、それぞれの表現
会場には四霊それぞれをテーマにした多彩な作品が展示されています。
伝統的な漆画から、色彩豊かな現代アート風の作品まで、表現方法はさまざまです。
龍 ― 力強さと神秘の象徴

炎のような赤を基調にした迫力ある龍、波や蓮と融合した幻想的な構図――作家ごとに異なる解釈が見られます。
炎のような赤の中に、龍と蓮の花が浮かび上がる。力強さと神秘性を併せ持つ一枚。
麒麟 ― 威厳と優美さ

麒麟はその威厳ある姿から、平和と繁栄の象徴とされています。
重厚な漆画や、ユーモラスな現代風の作品まで幅広く揃っています。
渦巻く背景の中に立つ麒麟。漆の質感が作品に深みを与えている。
亀 ― 安定と守護の象徴

亀は長寿や安定、守護を象徴する存在。
観音像と組み合わされた神聖な作品や、柔らかな色調で描かれた作品が印象的です。
亀の背に座す観音像。静謐な空気が漂う。
鳳凰 ― 華やかさと再生の象徴

金箔や鮮やかな色彩を駆使した華やかな鳳凰、青を基調にした幻想的な鳳凰――空を舞う姿は多彩な表現で描かれています。
金箔の上に描かれた鳳凰。鮮やかな羽根が空へ舞い上がる瞬間を捉えている。
青い空間に浮かぶ金色の鳳凰。立体的な質感が神秘的な印象を与える。
歴史とアートが交差する時間
キエントゥン宮は普段から豪華な装飾が魅力ですが、今回の展示ではその空間が作品の一部のように感じられます。

金色の天井、華やかなタイル、壁を彩る四霊――この光景は、2025年8月の1か月間だけ。
フエを訪れるなら、この特別な時間を見逃さないでください。

開催情報
会期:2025年8月1日〜8月30日
会場:ベトナム・フエ市 皇城 キエントゥン宮
開幕式:8月1日 16:30〜
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