釧路湿原:細岡展望台から望む大パノラマ

釧路湿原国立公園の細岡展望台「大観望」から、蛇行する釧路川と広大な湿原が織りなす絶景を堪能。夕日やタンチョウの舞う姿、ラムサール条約登録湿地の歴史と自然の魅力に迫る。釧路湿原の美しい風景と出会う旅。よければ、一緒に旅気分を味わってみてください。
朝の訪問と、走った8分
釧路湿原の細岡展望台に初めて立ったのは、朝の9時20分だった。
駐車場の手前に「釧路湿原駅」という小さな看板が目に留まった。
こんなところに駅があるのか。調べると、そこから釧路駅まで電車で行けるらしい。
時刻表を見ると、25分発。Googleマップで徒歩8分。走れば間に合うだろう、と車を停めて駆け出した。
しかし途中で道を間違え、200メートルのロス。
駅に着いた瞬間、電車の後ろ姿が動き出した。あと10秒、間に合わなかった。


その後、展望台に立ち、息を整えながら湿原を眺めた。
あの時の空は、まだ昼の青さの中だった。




夕暮れへの再訪
そして今回、もう一度。今度こそ釧路湿原駅から釧路駅へ行ってやろうと、駅までの道を確かめ、時刻も間に合う計算だった。
でもその時、ちょうど湿原に夕日が沈みはじめた。
電車に乗るか、夕日を見るか。
選んだのは、夕日だった。
昼の顔、夕暮れの顔
昼間の湿原は、空の青さに包まれ、緑が視界いっぱいに広がる。
アシやスゲが風に揺れ、釧路川が光を反射してきらめく。
その風景は、まるで湿原が大きな呼吸をしているように感じられた。
そして、夕暮れ。
同じ場所に立っているのに、まるで別の場所のようだった。
沈む夕日が湿原を影で覆い、空は燃えるような赤とオレンジに染まる。
阿寒岳の稜線が黒く浮かび上がり、昼間の穏やかな風景は、荘厳な静けさに変わっていた。
湿原の歴史と物語


この広大な湿原は、かつて海の底だった。
約4,000年前に海水が引き、泥炭の多い湿原となり、今の姿へと姿を変えた。
ラムサール条約によって日本初の登録湿地となり、その7年後には国立公園に指定された。
そして、かつて日本で絶滅したと考えられていたタンチョウの生息地でもある。
展望台からその姿を見られることもあるという。
湿原が持つ、時間の表情
湿原の一日は、静かに、しかし確かに世界を染めていく。
またいつか、違う時間の顔を見に、ここを訪れたい。
細岡展望台 基本情報
特徴・見どころ
- 釧路湿原国立公園の東側に位置し、「大観望」の別名の通り、広大な湿原と蛇行する釧路川の絶景が一望できる。
- 天候が良ければ雌阿寒岳・雄阿寒岳・摩周岳・斜里岳なども遠望可能。
- 西向きのため夕日スポットとしても有名。
- 隣接の細岡ビジターズラウンジには休憩・喫茶・軽食・お土産コーナーあり。
- 遊歩道・緩やかな坂道あり。*歩きやすい靴推奨。
- JR・車ともアクセス可能。観光列車「ノロッコ号」利用もおすすめ。
備考
- 見晴らしの良い絶景ポイントのため、季節や時間帯によって表情が大きく変わります。
- 売店やトイレはビジターズラウンジで利用可能。展望台にはありませんので注意


FAQ|細岡展望台 よくある質問
Q. 展望台には駐車場はありますか?
A. 専用駐車場があります。
駐車場から展望台までは約200m上がった場所にあります。展望台近くの駐車スペースは障害者専用ですので、一般利用の方は通常の駐車場をご利用ください。
Q. 細岡展望台の入場料はかかりますか?
A. 入場料は無料です。どなたでも自由に利用できます。
Q. 展望台は車椅子やベビーカーでも利用できますか?
A. 駐車場やビジターズラウンジには車椅子対応トイレがあります。展望台周辺は緩やかな坂道と遊歩道ですが、急な部分もあり、付き添いの方がいると安心です。
Q. 細岡展望台へのアクセス方法は?
A.
- JR釧路湿原駅から徒歩約10分
- 釧路駅から車で約40~50分
- 釧路空港から車で約45~60分
Q. 展望台や周辺に飲食・売店はありますか?
A. 隣接の細岡ビジターズラウンジに軽食・喫茶コーナーやお土産売店があります。展望台自体には飲食施設はありません。
Q. 混雑する時間帯やおすすめの時間は?
A. 観光シーズンや夕日が沈む時間帯は混み合いやすいですが、朝や昼間は比較的空いています。四季や時間で異なる絶景が楽しめるため、訪問時間によって印象が大きく変わります。
Q. ペットの同伴は可能ですか?
A. ペット同伴は可能ですが、リードをつけてルールを守って散策してください。ビジターズラウンジ内はペット不可の場合があります。
ご不明点や最新情報は細岡ビジターズラウンジ(TEL:0154-40-4455)までお問い合わせください。
他にも載せきれなかった写真をギャラリーにまとめました。よかったら、そちらものぞいてみてください。


おすすめ記事











