【北海道#14-5】鹿の湯と十勝の星空ヌプカの里(糠平湖・然別湖・士幌高原)

ヌプカの丘で撮影された星空と木々のシルエット。右側には街灯の光が放射状に広がっている。
なりさん

糠平の朝、糠平湖の静けさ、そしてアブとの激闘を乗り越えた鹿の湯温泉リベンジ。然別湖の息をのむ絶景、道の駅うりまくの開放感。夜はひまわり温泉で仕事もこなし、ヌプカの里で強風の中テント泊。北海道の自然と向き合い、自由を謳歌するノマドワーカーのリアルな旅日記。
よければ、一緒に旅気分を味わってみてください。

糠平野営キャンプ場〜糠平湖〜鹿の湯温泉〜然別湖〜道の駅うりまく〜ひまわり温泉〜ヌプカの里

目次

快晴の然別とヌプカの里で過ごす一日

2025年夏の北海道車中泊の旅(Part14)
5日目:2025/07/21
運転時間:約5時間5分 走行距離:約176.0km

糠平野営キャンプ場で迎える冷たい朝

糠平湖駐車場とヒグマ珈琲の木造建物、白い軽バンが停まる朝の風景
静かな朝の糠平湖駐車場。左手のログハウスが「ヒグマ珈琲」。深い森と湖に囲まれた空間に、焙煎の香りが似合う。

5時に目が覚めた。糠平野営キャンプ場は夜になるとしっかり冷える。関西では出番がなかったN-3Bジャケットが、こういう時こそ役に立つ。まさか7月下旬に着るとは。

隣のライダーさんが「そのテント、初めて見ました」と話しかけてくれて、しばしキャンプ談義。少し手間取ったが15分でコットとテントを片付け、糠平湖の駐車場に向かった。

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糠平湖の静けさと足を洗う時間

糠平湖の水面に青空と雲が映る風景、対岸には濃い緑の木々と明るい草地
雲を映す糠平湖の水面と、対岸の緑が広がる草地。夏の光に包まれた、静かな朝のひととき。

5時55分、糠平湖の駐車場に移動。湖畔で足を洗いながら、少しぼんやりと湖を見つめる。ここが大雪山国立公園の中にあることを思い出す。周囲にはトドマツやエゾマツ、シラカンバなどが茂り、エゾリスやキタキツネも暮らしているらしい。昔の鉄道跡が湖のそばにあるというのもロマンを感じる。

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糠平温泉の開湯物語と足湯の朝

糠平温泉郷の足湯施設。木造の屋根付きで、複数のベンチが囲むように設置されている。
朝の静けさに包まれた、糠平温泉公園の足湯。木漏れ日の中、旅人の足をやさしく癒してくれる。

6時25分、温泉公園の足湯で10分ほど温まりながら、「糠平温泉開湯の物語」を読む。湯気の立ち上る静かな朝、足元からじんわり温まっていく。ほんま、こういう時間が贅沢やと思う。

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野天風呂、鹿の湯リベンジとアブ地獄

川沿いに湧く然別峡・鹿の湯温泉。石で囲まれた湯船が自然の中に溶け込むように佇み、交互浴も楽しめる秘湯。
ユウヤンベツ川のすぐ横に湧く鹿の湯温泉。石造りの湯船と川の流れが隣り合う、まさに自然と一体化した野湯。

4月上旬に来たときは封鎖されてて入れなかった鹿の湯温泉に、今回ついに辿り着いた。

8時20分、快晴の空のもと到着。無料で入れる野天温泉、川の横で湯に浸かりながら、水流を眺められるという贅沢なロケーション。湯温も最高。

が、アブの総攻撃をくらう。頭のまわりをブンブン。ゆっくり入ってる場合ではなくなった。

川でクールダウンしながらも、アブとの格闘。自然は美しいけど、厳しさも忘れたらアカン。

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然別湖と観光の人々

然別湖の桟橋に並ぶ青い手漕ぎボート。山々が湖を囲み、曇り空が静かに広がる湖面に映っている。
手漕ぎボートが並ぶ桟橋から望む然別湖。山々に囲まれた湖は、風が止むと鏡のような静けさに包まれる。

9時半に然別湖の南側に到着。千畳崩れも立ち寄ったけど、駐車場が混みすぎて撮影できず。ネイチャーセンターまで行って晴天の湖を撮る。観光の人たちが、ベンチに座ってゆったり過ごしているのが印象的。慌ただしい都会とは違う時間が流れていた。

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道の駅うりまくで花と馬と芝生

赤い円形フレームに吊るされた馬のシルエット看板。背景には芝生広場とベンチ、遠くに建物や駐車場が見える。
道の駅うりまくのシンボル、馬のシルエット看板。背後には広がる芝生と乗馬施設。花とベンチに囲まれたのどかな風景。

10時半、鹿追町の道の駅うりまくに到着。ここも例にもれず花が綺麗で、芝生も気持ちいい。乗馬体験やふれあい体験、パークゴルフに競馬コースまである。これ全部やろうと思ったら、1日じゃ足らん(笑)

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帯広のひまわり温泉で仕事モードへ

白いデスクにノートパソコンが置かれ、壁の電源コンセントから電源が取られているコワーキングスペースの一角。
ひまわり温泉のコワーキングスペース。電源完備で静かな環境が整っており、ノマドワークにもぴったりの穴場空間。

帯広に戻って、11時50分に「ひまわり温泉」に入る。サウナは広く、熱風イベントあり。露天風呂も気持ちいい。Wi-Fiの速度はまあまあ、下り23.7Mbps、上り23.6Mbps。ただ、1時間ごとに接続が切れるのは注意やな。12時50分からコワーキングスペースで仕事。橋の原稿を仕上げて、13時半には出発。

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幌加そばで昼食と次の旅路

帯広拠点近くのダイイチにある幌加そばで、ざるそば大盛とかき揚げをいただく。二八そばのコシが嬉しい。午後は北の方へ行くことに決め、キャンプ地を再検討。

ヌプカの里で風と虫と夕飯

ヌプカの丘で撮影された星空と木々のシルエット。右側には街灯の光が放射状に広がっている。
静けさが支配する丘の上。見上げた夜空に、星と風と、言葉にならん時間が流れていた。

最終的にヌプカの里を選び、16時5分に到着。風が強くて小虫も多い。落ち着ける場所を探してなんとかテントを設営。夕飯はイカとエンガワ、ホルモンをカセットコンロで焼いて食べる。牛脂とニンニクで、なんだかアヒージョ風。虫さえいなければ最高なんやけどな。

星と風の夜

夜はテントの中で、コットに寝転びながら星を見た。車中泊では見られないこの視界。突風で何度か目が覚めたけど、それもまた自然の一部。そんな夜もええんや。

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今回訪問したところ

糠平野営キャンプ場

上士幌町の糠平湖畔にある自然豊かなキャンプ場。トイレや炊事場が整い、森林に囲まれた静かな環境が魅力。サイト内への車の乗り入れは不可で、朝夕の時間帯に係員が料金を回収(大人1泊600円、小学生300円)。6月25日~10月13日営業。ソロや静かに自然を楽しみたい方向け

糠平湖

大雪山国立公園内の人造湖(1956年竣工)。周囲約33kmのダム湖で、湖畔は静かな温泉街が点在。旧国鉄士幌線のアーチ橋(タウシュベツ川橋梁「幻の橋」)も見られる北海道遺産のひとつ。ワカサギ釣り、カヌー、紅葉、散策と四季折々の自然が楽しめる

鹿の湯温泉

然別峡エリアにある秘湯の野天湯。清流沿い、森に囲まれたワイルドなロケーションの天然露天風呂が無料で楽しめる。7月1日~9月30日営業。キャンプ場(有料)が隣接し、自然の中の静けさと温泉を両方満喫できる

然別湖

大雪山国立公園唯一の自然湖。標高810mと北海道で最も高い場所にある湖で、最深約100m、周囲13km。原生林と独特の景観、美しい湖畔温泉やカヌー・遊覧船などアウトドア体験も充実。冬は「しかりべつ湖コタン」などイベントも開催

道の駅うりまく

国道274号沿い、乗馬体験や全36ホールのパークゴルフ、芝生広場など家族連れにも人気の道の駅。「ライディングパーク」併設で、初めての方や子ども向けの馬とのふれあいも充実。特産品や地元グルメも楽しめる

ひまわり温泉

帯広市西11条南32丁目、住宅街にある地元密着型の日帰りモール温泉。琥珀色のお湯は「美人の湯」として知られ、フィンランド式ロウリュサウナやマッサージチェアなど設備充実。Wi-Fiやコワーキングスペースもあり長時間のワークにも適す

幌加そば(ダイイチ内)

帯広市内ダイイチ店舗にある人気のそば店。産地直送の幌加内産そば粉を使い、香り高い二八そばが評判。ランチタイムは特に混みあうことが多い

ヌプカの里

士幌町の士幌高原にある自然体験型宿泊施設。標高600mから十勝平野を見渡せるキャンプサイトやコテージ、絶景展望台、地元食材を使ったレストランなどを完備。アウトドアやワーケーション拠点にも最適。4~11月営業、冬期休業

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