【北海道・積丹】滝とダムと神威岬─風の中の旅日記

増毛の夕陽

🚗 道の駅南ふらの〜三段滝公園〜小樽〜神威岬〜浜益温泉〜増毛〜道の駅ふわっと苫前

ノマドマ

北海道車中泊旅行記(2025年5月26日)。南ふらのを出発し、三段滝公園を経て積丹半島へ。神威岬では絶景の「積丹ブルー」を堪能。増毛町の雄冬野営場で美しい夕日を目撃し、道の駅ふわっと苫前まで北海道の雄大な自然を満喫する424㎞のドライブ旅の記録です。
よければ、一緒に旅気分を味わってみてください。

目次

滝とダムと岬と夕日と酒─海沿いの道は、風が吹いていた

2025年春の北海道車中泊の旅(Part12)
3日目:2025/05/26 運転時間:約9時間 走行距離:約424km

風に導かれた、あの岬まで

4時15分、道の駅南ふらので目が覚める。雨の音。もう明るい。誰かの気配。

ぼんやりした頭で、結露を拭いて出発。朝焼けではなく、霧の中。

いつもみたいに、行き先を決めてるわけでもない。気分で進む。

稚内か積丹か──答えは道が教えてくれるやろ、ってな具合。

結露する車内

滝とダムと恐竜の町を抜けて

芦別の三段滝公園の駐車場。朝の冷たい空気に包まれながら、セブンイレブンで買った焼鳥丼で腹ごしらえ。

食後、小雨の中、傘も差さずに滝へ向かう。林道で、濡れた靴底が「くちっ」と音を立てる。

三段に流れる滝の音が、案外すぐに近づいてくる。見上げると、段ごとに白いしぶきを上げながら流れ落ちる水。雨と滝の音が混ざり合い、耳に心地よいノイズになる。

しばらく立ち尽くす。
観光地というより、自然の「居場所」というような気配。
ほかに誰もいない。
静かな朝に、水だけが流れている。

三段滝

恐竜の町、知らぬ間に通過

桂沢湖を横目に、新桂沢ダムを抜けて山あいの道を進む。

雨上がりの空が一瞬だけ明るくなり、フロントガラス越しに恐竜のオブジェが突然現れた。

首を伸ばしたティラノサウルスのようなシルエットに思わず「ん?何やあれ?」と口にする。

あとで調べてみたら、あの場所は三笠市立博物館。なんとこのあたり一帯は“化石の町”として知られていて、アンモナイトや恐竜の骨が見つかる地域らしい。知らずに通り過ぎたけど、たしかに地層を切ったような崖が続いていた気がする。

ただ通り過ぎただけの場所が、実は歴史や物語を持っている。
そんな気づきが、旅をあとからもう一度彩ってくれる。

港町の記憶、小樽の裏側

レンガ倉庫を裏手から見たのは初めて。

観光じゃない視点で見ると、小樽もまた別の顔を見せる。

海岸線を走るころには、空に光が射し始めていた。

積丹半島と神威岬

神威岬近くの風景
ローソク岩は、日本海に存在する無人島の1つでニセコ積丹小樽海岸国定公園の一部に指定されている。

神威岬。前に来た時は、先っぽまでは行けなかった。でも今日は、晴れた。まさかの奇跡のタイミング。

神威岬
積丹ブルーもみれました

韓国人の若いガイドと立ち話。北海道大学の交換留学以降、日本で仕事してるらしい。何かええな、こういう人生の進み方も。

石狩の風と、浜益の湯

15時34分、道の駅 石狩あいろーど厚田に到着。目の前に広がる日本海は、どこか冷たく、でも確かな広がりを見せていた。

土産コーナーで目に留まった「にしんのキリコミ瓶」と「ほたてのホッティ」を購入。どちらも1200円。瓶詰めの中に、北の味が詰まってる気がした。

車内でパソコンを広げ、少しだけ現実モードへ。EL案件を片付けて、16時33分から再び移動開始。海岸沿いの道に出ると、強い横風に車体が揺れる。自然が主役のエリアに入った実感が湧いてくる。

17時、浜益温泉の看板が見えた瞬間、吸い込まれるようにハンドルを切った。

小さな施設ながら、サウナと湯船の温かさに癒される。誰も急いでいない、そんな時間の流れ。着替えを済ませて再出発。

18時、右手に黄金山を見ながら、セイコーマート浜益店に立ち寄る。
おにぎり2個、イカウニ、焼き鳥8本、ノンアル3本。

海と風と、湯と塩気。
旅の余白が、少しずつ染み込んでくる。

増毛雄冬野営場─リングに射し込む、ひとすじの光

増毛町・雄冬野営場に車を停める。

ふと視界に入った金属のリングモニュメント。その真ん中に、夕陽がちょうどすっぽりと収まるのか?

ちょうど夕陽の時間。10分ほどその瞬間を待つ。晴れている。この時間にここにいる。ここで10分ほど待ってもよかろう。

案の定、きた!リングに差し込むオレンジの夕陽。

まるで太陽が、今日という一日をそっと「完了」マークしてくれたような、そんな気がした。

増毛の夕陽

風力発電がまちのシンボル 風のまち風W(ふあっと)とままえ

20時50分、道の駅 風W(ふあっと)とままえに到着。
昨日の反省を活かして、今夜ははじめからN3Bを着込み、毛布にくるまる。ぬかりなし。

思っていたよりも車中泊の仲間は多く、ざっと20台ほど。
「宿泊者専用」エリアまであるあたり、旅人に優しい場所だとわかる。

漬物とニシンのきりこみで、いつものノンアル晩酌開始。ふわっと苫前でふわっとする。

ニシンおきりこみ

窓の外は風の音。
もう今日は、これで充分やな

ほな、また明日!

今日のノマドマのスナップ

芦別の三段滝
芦別の三段滝公園

今回訪問したところ

道の駅南ふらの

北海道のほぼ中央、南富良野町にあるアウトドア拠点型の道の駅。2025年にリニューアルされ、地元特産品の販売やレストランのほか、アウトドア用品店モンベルやレンタサイクル、キッズスペースが併設。周囲にはかなやま湖や空知川があり、カヌーやキャンプ、ラフティングなどの体験も人気です

三段滝公園

芦別市の国道452号沿いに位置し、落差10m・幅70mの壮大な滝を間近で体感できる名勝地。季節や天候によって水量や表情が変わり、春の雪解け時は特に迫力満点。紅葉シーズンの森と滝のコントラストも楽しめます。駐車場から遊歩道で数分とアクセスしやすく、ドライブの休憩にもおすすめです

神威岬

積丹半島を代表する景勝地。岬入口から断崖絶壁の遊歩道「チャレンカの小道」を20分ほど歩くと、遮るもののない大海原や独特の地形が広がる絶景スポットに到着します。5~7月はエゾカンゾウの花が咲き誇り、晴れの日は「シャコタンブルー」と呼ばれる青い海の美しさに出会えます。展望台からは周囲300度の大パノラマを堪能できます

雄冬野営場

増毛町の海沿いにあるシンプルなキャンプ場で、目の前に日本海が広がるロケーション。国道沿いでアクセスしやすく、断崖や白銀の滝も近く見どころ多し。無料の設備で手軽にアウトドア気分を味わうことができ、静かな自然の中で海遊びも楽しめます

道の駅ふわっと苫前

巨大な風車群が象徴的な苫前町の道の駅。天然温泉「とままえ温泉ふわっと」と直結し、レストランやラウンジ、直売所で地元の味覚や特産品が楽しめます。露天風呂からは夫婦島や美しい海を一望でき、宿泊や日帰り入浴も可能。道の駅周辺にはオートキャンプ場やビーチなどのアウトドア施設も充実しています

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