【北海道忠類ナウマン象記念館】54年ぶりの化石再発見!貴重な展示と知られざるゾウのつながり

ナウマン像記念館前にある像
目次

忠類ナウマン象記念館を再訪!54年ぶりの化石再発見に遭遇

ナウマン象記念館で古代ロマンに触れる

雪景色の中ナウマン象を見ながら仕事をしようとしたが寒すぎて無理
雪景色の中ナウマン象の生体復元模型を見ながら仕事をしようとしたが寒くて断念。

2025年1月13日9時45分

2025年1月13日9時45分、忠類町に到着。
雪景色の中でナウマン象の生体復元模型を眺めながら仕事をしようと試みるも、寒さに耐えられず断念。

思えば、昨年8月に訪れたときは、青空の下で緑が広がる風景だった。それが今は、一面の銀世界。まるで別世界のように感じられる。

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ナウマン象親子の生体復元模型
ナウマン象親子の生体復元模型

その後、ナウマン象記念館の前で愛車とナウマン象の模型を背景に撮影を楽しんでいたところ、思わぬ小さな幸運が。
ナウマン象の鳴き声を録音できたのだ!

鳴き声は、9時・10時・11時・12時・13時・14時・15時・16時の定時前後に3回流れるとのこと。
そんな貴重な情報を知りつつ、10時40分にJAF割引で入館(入場料200円)。

すると、まさかの歴史的瞬間に立ち会うことになる。

54年ぶりの大発見!忠類ナウマン象の化石が再び姿を現す

なんと、忠類ナウマン象の頭骨片が54年ぶりに再発見された!
2024年10月、新たな頭骨片の化石が発掘され、今回の特別展示で公開されていたのだ。

しかも、この展示は今日限り!
まさに奇跡のタイミングで、私はその瞬間に立ち会えたことになる。

学芸員の熱意がすごい!ナウマン象の化石に隠された決定的証拠とは?

54年ぶり!忠類ナウマン象化石の再発見
54年ぶり!忠類ナウマン象化石の再発見

10時40分、JAF割引で入場料200円のナウマン象記念館に入館。ここで、ちょっとした歴史的な瞬間に立ち会うことになったのだ。

なんと忠類ナウマン象の化石が54年ぶりに再発見されたのだという。どうやら頭骨片の化石が新たに見つかったらしい。しかも、展示はこの日限りということで、私は運よくその瞬間を目撃することになったわけだ。

昨年、2024年8月に忠類に来たときは静かなものだったが、その2か月後に世紀の再発見があったというわけだ。

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館内に入ると、物静かな学芸員さんがスッと寄ってきて、
まるで自分の発見であるかのように 熱心に説明 してくれた。

再発見された頭骨片には「含気骨」と呼ばれる部位がある。
そこには、
・薄い骨梁
・無数の空洞
・骨梁が外板骨や内板骨と接する部分に見られるキノコ状・瓢箪状の形態

が確認され、これが ナウマン象の化石 だと判明したのだ。
その理由は、現代のゾウにも同じ構造が見られるから!

最初は圧倒されつつも、その熱意にどんどん引き込まれていった。

新たに発見した忠類ナウマン象の頭骨片
新たに発見した忠類ナウマン象の頭骨片。この展示もこの日までとのことで、見れてラッキー!

帯広の象「ナナ」と忠類ナウマン象がつないだ時を超えた奇跡

この化石の同定に、実は 帯広の象「ナナ」 が深く関わっていたことを知り、驚きと感動を禁じ得なかった。

1970年は忠類ナウマン象の大発掘が行われた年です。実は、ナナがまだ仔象であったこの年に、「ナウマン象の墓参り」のため忠類(当時は忠類村)を訪れてくれました。 このように忠類に縁のあるナナ(の頭骨)が、今回発見した化石の同定の決め手となったことはとても感慨深いことであり、忠類の地域紙を語る上でナナは昔と今をつなぐ特別な存在となりました。
1970年に仔象の時に忠類を訪れたナナ
1970年は忠類ナウマン象の大発掘が行われた年です。
実は、ナナがまだ仔象であったこの年に、「ナウマン象の墓参り」のため忠類(当時は忠類村)を訪れてくれました。
このように忠類に縁のあるナナ(の頭骨)が、今回発見した化石の同定の決め手となったことはとても感慨深いことであり、忠類の地域紙を語る上でナナは昔と今をつなぐ特別な存在となりました。

2020年3月、おびひろ動物園のメスのアジアゾウ「ナナ」が天国へ旅立った。
その後、病理解剖の一環でナナの頭骨の一部が保存され、ゾウの健康管理に役立てられることになった。

そして今回、忠類で発見されたナウマン象の頭骨片を調査する際、ナナの頭骨が比較対象となり、化石同定の決め手になったのだ!

さらに、ナナは1970年、まだ仔象だった頃に「ナウマン象の墓参り」として忠類を訪れていたことが記録されている。
まるで、ナナが時を超えてナウマン象の謎を解く役割を果たしたかのようだ。

忠類ナウマン象とナナがつながるこのストーリー。
「忠類ってええとこやん…!」と心から思った瞬間だった。

特別編「ナナが遺してくれたもの~共に歩んだ56年~」
(十勝毎日新聞電子版)

ナナの頭骨(所蔵 おびひろ動物園)
ナナの頭骨(所蔵 おびひろ動物園)
ナナの頭骨(所蔵 おびひろ動物園)
おびひろ動物園にいたメスのアジアゾウナナの頭骨です。頭の骨を真上から見ている(顔が天井を向いている)状態で大きな鼻の穴(骨鼻口)と、その向こうにはキバが生える骨が見えます。ナナは2020年(令和2年)3月に天国へ旅立った後、病理解剖の一環(死んだ原因を調べることでほかのゾウや動物の健康管理に役立てる重要な作業)で頭骨の一部を切り取りました。こうしてナナは死んだ後も大切なデータを残してくれました。
(説明分引用)
ノマドマ

内部が観察できる、貴重なナナの頭骨は、今回発見した忠類ナウマン象化石の同定の決め手になったんだ

ナウマン象の模型
ナウマン象の模型
化石掘り体験
化石掘り体験

3時間半の滞在中、若いカップルや家族連れ、年配のグループといった多彩な来館者の姿が印象的だった。

ナウマン象記念館を堪能!再発見記念のカフェオレが嬉しい

約3時間滞在し、多くの来館者が訪れるのを見て人気の高さを実感。

最後に、再発見記念で道の駅で提供されていた無料コーヒーをいただくことに。
入場料200円なのにカフェオレ250円が無料でもらえて、なんだか申し訳ない気持ちに…。

忠類ナウマン象の化石発見は、ただの歴史ではなく、今もなお新たな発見を生み続けている。
そんな貴重な体験ができた1日だった。

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