わたれーるで東口から西口へ駅探訪
なんでも肯定的に考える。なんでも意味をつけたがる。新しい体験や発見をしたい――そんな欲望が、しばしば早とちりを生む。
今回の東室蘭駅訪問も、その典型である。
最初に室蘭駅を訪れたとき、「代表駅っぽいのに、なんだかさびれてるな」と思った。
そこで調べてみると、実は主要駅は「室蘭駅」ではなく「東室蘭駅」だと知ったのだ。
なるほど、ならば見に行かねばなるまい。そう思って足を運んだのが、この日の駅探訪の始まりだった。
7時50分、東室蘭駅東口に到着である。
「わたれーる」という連絡通路を通って西口も見に行く。

わたれーるという名前が、なんとも可愛らしい。渡れるレールということなのだろうが、ダジャレ感が絶妙である。
駅前の一階には「テナント募集」の張り紙が貼ってある。地方都市の駅前商業施設の現実を物語る、ちょっと切ない光景だ。
四季彩館システムは全道展開の優れもの

駅中のセブンイレブンは「四季彩館」という名前で、御当地お土産が買える仕組みになっている。
帯広にも釧路にも四季彩館があったのを思い出す。
確かにこの仕組みはええな。
コンビニで地域の特産品が買えるというのは、旅人にとって非常にありがたい。
わざわざお土産屋を探し回る必要がないからである。
小舟の限定焼き鳥弁当なるものが売っていた。
室蘭と言えば焼き鳥が名物だから、きっと地元で愛されている商品なのだろう。

ボルタ工房のネジ文化に感心する
ボルタ工房というところが、ネジを使った小さいオブジェやキーホルダーを販売している。
これまた面白いアイデアである。
室蘭は製鉄の街だから、ネジなど工業製品を使った土産物というのは理に適っている。
地域の特色を活かした商品開発をしているのは、実に感心する。
ただのネジが、ちょっとした工夫でオシャレなキーホルダーに変身するのである。

発想の転換というやつだ。
室蘭満天花火の正体、まさかのパチンコ屋
西口に出ると、「室蘭満天花火」という派手なロゴが飛び込んできた。
てっきり室蘭は花火大会で有名なのかと勝手に思い込み、「これは記事のネタになるぞ」と一瞬ワクワクしてしまう。

ところが調べてみると、その正体はまさかのパチンコ屋の宣伝だった。
室蘭と花火を頭の中で勝手に結びつけて、ひとり納得していた自分が恥ずかしくて仕方ない。完全に一本取られた気分である。
早とちり旅人の朝の反省
パチンコ屋のロゴを見て「新たな名物を発見した」と思い込んでいた自分。
旅先では、こうした勘違いがつきものだ。
思い込みと現実のギャップ――それこそが旅の恥ずかしさであり、同時に面白さでもある。
東室蘭駅での短い滞在は、四季彩館の便利さとボルタ工房の発想力、そして最後にパチンコ屋ロゴの罠。
わずかな時間に、見事に三拍子そろった「裏話」を拾うことができた。
どうやら自分の旅は、早とちりをしながら歩くことで完成するらしい。
東室蘭駅基本情報・資料編
項目 | 詳細 |
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現在の所在地 | 〒050-0071 北海道室蘭市日の出町1丁目3番1号 |
初回開業 | 1892年(明治25年)8月1日(北海道炭礦鉄道「室蘭駅」として) |
駅名の変遷 | 1892年:室蘭駅 1897年:輪西駅 1928年:東輪西駅 1931年:東室蘭駅 |
路線・位置 | 室蘭本線(長万部から78.2km地点) 室蘭本線の分岐駅(室蘭支線の起点) |
駅構造 | 橋上駅舎(1969年改築) 4面6線(旅客)・貨物駅併設 |
営業形態 | JR北海道(旅客)・JR貨物(貨物)の共同使用駅 |
停車列車 | 特急「北斗」「すずらん」全列車停車 普通列車 |
管理体制 | JR北海道直営駅 |
歴史的経緯・主要駅としての地位
項目 | 詳細 |
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室蘭地区初駅 | 室蘭地区で最初に開業した鉄道駅(1892年) |
現室蘭駅開業 | 1897年(明治30年)に現在の室蘭駅が開業 この際に当駅は「輪西駅」に改称 |
工業発展と駅 | 輪西製鉄所(現・日本製鉄室蘭製鉄所)の発展に伴い重要性増加 |
操車場機能 | 1942年~1984年:東室蘭操車場として貨物輸送の一大拠点 |
お召し列車 | 1954年:昭和天皇・香淳皇后の行幸啓時にお召し列車が到着 |
現在の施設・設備
項目 | 詳細 |
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駅舎改築 | 1969年:橋上駅舎化 2008年:バリアフリー化リニューアル |
自由通路 | 2007年:「わたれーる」開通(駅前広場と商業地区を結ぶ) |
商業施設 | 北海道四季彩館東室蘭店 セブンイレブン北海道ST東室蘭店併設 |
自動化設備 | 1999年:自動改札機設置 2015年:指定席券売機導入 |
現在の交通結節点機能
項目 | 詳細 |
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接続路線 | 室蘭本線(本線) 室蘭本線室蘭支線(室蘭駅方面) |
貨物取扱 | 1996年:貨物駅を操車場跡地に移転・近代化 |
バス接続 | 道南バス各路線との接続 室蘭市内・登別方面への玄関口 |
都市機能 | 室蘭市の実質的な交通の中心駅 |
産業・経済との関係
項目 | 詳細 |
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製鉄業 | 日本製鉄室蘭製鉄所への専用鉄道(1921年開始) |
セメント業 | 日鉄セメント専用鉄道(1955年開始) |
物流拠点 | 室蘭市公設地方卸売市場専用線(1968年開始) |
石炭輸送 | 戦時中は石炭緊急輸送幹線の要衝駅 |
東室蘭駅は室蘭地区鉄道交通の元祖であり、現在でも特急列車が全て停車し、貨物輸送の拠点機能も持つ室蘭地区の実質的な中心駅としての地位を保っています。
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