
57歳、まさかの野天風呂で初心者扱い!?北の国からのロケ地、吹上温泉で出会ったのは、宮沢りえではなく個性豊かなおじさんたちと、熱すぎる「洗礼」だった。旅の恥はかき捨て。ハプニングだらけの温泉体験を一人語りで綴ります。
よければ、一緒に旅気分を味わってみてください。
北の国からのロケ地に惹かれて
旅のきっかけは、ふと買った温泉雑誌だった。 冒頭ページに大きく載っていたのが、十勝岳温泉。 「北海道で標高一番の温泉、ぜひ行くべし!」と書かれていて、もう気分はすっかり山の温泉だった。
よっしゃ、日帰りで行こうとGoogleマップを開いた。すると、その近くに吹上温泉という文字が見えた。 説明を読むと、北の国からのロケ地で、なんと宮沢りえも入ったという野天風呂らしい。 「どうせなら、ロケ地巡礼も兼ねてみるか」そんな軽い気持ちで、十勝岳温泉の前に吹上温泉へ向かうことにした。


小学校の机ほどの脱衣場で躊躇
到着してみると、山の中にひっそりと湯気をあげる野天風呂。たしかに写真で見たままの野趣あふれる雰囲気だ。 が、脱衣場で早くもつまずいた。
小学校の机ぐらいの広さの棚に荷物がぎっしり。 「え……ここに置けるのか?」と躊躇していると、常連らしきおじさんがにやっと笑って、
「横にずらしたらいくらでも置ける!」 と、キレのいいツッコミを入れてきた。 なるほど。どうやらここでは、考えるより先にずらすのが正解らしい。
足を洗わずに怒られる
気を取り直して、湯船へ向かう。 お湯を見たら気持ちがはやり、つい足を洗わずに湯船に入ろうとした。すると背後から、またもやズバッと一言。
「足、洗って!」 ぐうの音も出ず、「すいません…」と小声で謝る。 ここではルールもスピード感も、常連の流儀に従うしかない。
熱いのかぬるいのか、どっちやねん
湯船はふたつある。 まずひとつめに入ると、ぬるい。肩まで浸かるとちょっと肌寒いくらい。 「ならもう一つの方に」と移動すると……これがむちゃくちゃ熱い! 飛び出すように湯船から出ると、ずっと入っていたおじさんがにやりとして、
「もう帰るのか?せっかく来たのにもったいない!」 と笑う。 「熱すぎて無理です!」 と答えると、場の空気がふっと緩んで、大笑いされた。
宮沢りえはいなかった
雑誌やネットで見た「宮沢りえも入った温泉」というイメージが頭にあった。 が、現実には私より一回り上くらいのおじさんたち3人だけ。 宮沢りえどころか、女性はひとりもいない。 それでも、山の中の湯気と、おじさんたちの笑い声が混ざった空気は、旅の記憶に残る温泉になった。
57歳、まだまだ“はじめて”に出会える。
吹上露天の湯基本情報
追加お役立ち情報
- 夜間や冬季は転倒リスク大のため、スニーカーなど滑りにくい靴を推奨。
- 虫や木の葉が湯に入ることが多いので許容心が必要です。
- ロケ地として有名(ドラマ『北の国から』)なため、観光シーズンは混雑。
- ご自身ならではのブログ・レポートやワーケーション体験記事執筆にも最適な秘湯です!
- 情報は2025年7月時点、現地最新情報は公式等で事前確認推奨。
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