道の駅メルヘンおやべは、富山県小矢部市の国道8号沿いに位置する、2009年開業の観光拠点型道の駅。地場産直売や土産物、フードコートを備え、隣接する三井アウトレットパーク北陸小矢部との相乗効果で、ショッピングと周遊観光のハブとして機能している。
小矢部市は「メルヘンの街」として公共建築群を観光資産化しており、道の駅はその玄関口として、市内に点在するメルヘン建築や倶利伽羅古戦場などへの案内拠点を担う。館内のからくり時計や市マスコット「メルギューくん・メルモモちゃん」の装飾が楽しい雰囲気を演出し、無料ドッグランやコインシャワーなど、家族連れやペット同伴の旅にも配慮された施設設計が特徴。
北陸道・東海北陸道・能越道の結節点に位置し、五箇山・能登・金沢方面への分岐拠点として、広域周遊ドライブ計画に組み込みやすい立地も魅力である。
メルヘンという名の道の駅

富山県に入って5分。道の駅メルヘンおやべに到着した。
メルヘン。
なんだこの名前は。道の駅に「メルヘン」とつける発想が、もうすでにメルヘンだ。でも嫌いじゃない。むしろ好きだ。
駐車場に車を停めて、館内に入る。からくり時計がある。「メルギューくん」と「メルモモちゃん」というマスコットキャラクターが飾られている。本気でメルヘンだった。
野菜が安い。みんな安い。
直売所に入った瞬間、思わず声が出た。
「安っ!」


玉ねぎが安い。しいたけが安い。リンゴも、全部安い。地場産直売の本気を見た。
そして目に入ったのが「玉ねぎ詰め放題」の文字。

ビニール袋に詰められるだけ詰めて400円というやつだ。やりたい。めちゃくちゃやりたい。袋がパンパンになるまで玉ねぎを詰め込んで、「どうだ!」と言いたい。
でも待て。
旅の途中だ。これから魚津に行く。白えび丼を食う。キャンプもする。その車の中に、パンパンの玉ねぎ袋を置くのか?玉ねぎの匂いに包まれながら寝るのか?
「無謀やな…(笑)」と自分にツッコミを入れながら、玉ねぎ詰め放題コーナーから離れた。玉ねぎよ、許してくれ。俺にはお前を連れて行く覚悟がなかった。
メルヘン建築という謎の世界
パンフレットを見ると、小矢部市は「メルヘンの街」として公共建築群を観光資産化しているらしい。つまり、街中にメルヘンな建物がたくさんあるということだ。
どんな建物なんだろう。お城みたいな市役所とか?シンデレラ城みたいな図書館とか?気になる。でも今日は先を急ぐ。いつかゆっくり見に来よう。
隣には三井アウトレットパークがあって、観覧車「NANAIRO WHEEL」も見える。道の駅とアウトレットが隣接しているのは便利だ。買い物して、地元野菜も買って、観覧車に乗る。完璧な休日の過ごし方だ。
道の駅で見る、旅の分岐点
ここは北陸道・東海北陸道・能越道の結節点だ。つまり、ここから五箇山にも、能登にも、金沢にも行ける。道の分岐点。旅の分岐点。
パンフレットには倶利伽羅古戦場や木曽義仲の「火牛の計」のことも書いてある。さっき倶利伽羅峠を通ってきたばかりだ。まだ火牛の余韻が残っている。
メルヘンと火牛。不思議な組み合わせだ。でもこれが小矢部市なんだろう。
9時25分、道の駅を出た。
藤子・F・不二雄さんの故郷

白えび丼へ向かう道中、青いトラムが走ってきた。よく見たらドラえもんだった。そうか、ここは藤子・F・不二雄さんの故郷か。
どこでもドアがあったら、白えび丼まで一瞬なのになと思った。でもそれやと旅にならなんな。トラムを見送って、また車を走らせた。
道の駅メルヘンおやべ基本情報
項目 | 内容 |
---|---|
名称 | 道の駅メルヘンおやべ |
所在地 | 富山県小矢部市桜町1535-1 |
路線 | 国道8号 |
開業日 | 2009年10月24日 |
営業時間 | 物販8:00–17:00/土産9:00–17:00(目安、要最新確認) |
施設 | 農産物直売、土産、フードコート、無料ドッグラン(冬季閉鎖)、 コインシャワー、観光案内 |
特徴 | 三井アウトレット隣接・観覧車ビュー、からくり時計、家族・ペット配慮 |
周辺観光 | メルヘン建築群、倶利伽羅古戦場、クロスランドおやべ等 |
アクセス | 北陸・東海北陸・能越の結節圏で広域周遊に便利 |
公式情報 | 道の駅メルヘンおやべ公式サイト |
メルヘンの街・小矢部市について
小矢部市は「メルヘンの街」として知られ、公共建築をメルヘン風にデザインした独自の景観づくりを行っている。クロスランドタワーや市内各所に点在するメルヘン建築群は、観光資源として市を特徴づけており、道の駅メルヘンおやべはその玄関口として、パンフレット配布やモデルコース案内の役割を果たしている。
また、歴史面では木曽義仲の「火牛の計」で知られる倶利伽羅古戦場が隣接し、メルヘンと歴史が共存する独特の魅力を持つ地域である。
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