【北海道#15-8】晩成社跡と晩成海岸、温泉とジンギスカンの一日(十勝)

晩成海岸の断崖に刻まれた地層。茶色と黒が交互に重なり、青空に映える自然の造形。
なりさん

十勝まきばの家から晩成社跡・晩成海岸を巡り、晩成温泉と帯広のジンギスカンで締めた一日。歴史と絶景、親子の時間を記録した旅ログ。
よければ、一緒に旅気分を味わってみてください。

十勝まきばの家〜池田ワイン城〜ばんえい牧場十勝〜十勝エアポートスパそら〜晩成社跡地〜晩成海岸〜晩成温泉〜ナウマン象発掘地〜道の駅さらべつ〜じんぎすかん北海道〜道の駅おとふけ

目次

曇り空から青空へ 歴史と絶景をめぐる十勝の夏

2025年夏の北海道車中泊の旅(Part15)
8日目:2025/08/09 運転時間:約4時間50分 走行距離:約175km

雨のちサウナ、曇り空を楽しむ朝

十勝まきばの家フリーサイトの広大な芝生の上に、小さなソロテントが設営されている。曇り空の下、緑に囲まれた静かなキャンプ風景。
十勝まきばの家フリーサイトにて。どこまでも広がる芝生の中、ぽつんと張られたテントが静寂と開放感を際立たせていた。

十勝まきばの家のフリーサイトで5時10分に起床。曇り空の下、撤収を済ませて5時45分に出発した。池田駅を経由し、池田ワイン城のDCT garden IKEDAへ。まだ営業前だったが、外観だけでもドリカム感を味わえた。6時50分には雨が降り出し、早めに撤収した判断が正しかったと胸を撫で下ろす。

池田ワイン城のふもとにある「DCT garden IKEDA」。近代的なガラス張りの建物で、館内にはドリカムに関連する展示が見える。
池田ワイン城に併設された「DCT garden IKEDA」。ドリカムの世界観を楽しめるファン必訪のスポット。

その後、ばんえい牧場十勝で馬を撮影。

ばんえい牧場十勝の入口に掲げられた「BANEI BOKUJO TOKATI」の看板。背後には白い柵に囲まれた放牧場と馬たちの姿が広がる。
ばんえい競馬の馬たちが育つ「ばんえい牧場十勝」。白い柵と緑の景観に囲まれた広大な放牧地で、力強い馬たちがのびのびと暮らしている。

7時40分には十勝エアポートスパそらへ。水風呂は16℃ではなく12℃。サウナ後に小雨混じりの外気浴で整い、曇天の十勝をぼんやりと眺める時間は格別だった。

十勝エアポートスパそらの外観。石造りの建物が堂々と立ち、入口横には自販機が設置されている。
十勝エアポートスパそら。水風呂やサウナ、そして曇天の外気浴で整うには最高のロケーションだった。

雨の日は外で動けない分、ノマドワークにも集中できる。

十勝エアポートスパそらの館内、窓際のカウンター席でノートPCを広げてノマドワークをする様子。窓の外には駐車場に停めた車が見える。
十勝エアポートスパそらの館内にあるワークスペース。雨の日はサウナと仕事を行き来しながら、静かに集中できる環境が整っていた。

晩成社の跡地で思う、十勝開拓の夢と挫折

晩成社跡地に復元された依田勉三の住居。木造の素朴な建物が青空の下に静かに佇んでいる。
晩成社の開拓を象徴する依田勉三住居の復元建物。質素ながらも力強い佇まいが、当時の開拓の息吹を今に伝えている。

帯広に戻る予定を変更し、地図で見つけた晩成社跡地へ。帯広百年記念館で予習していたこともあり、期待が膨らんだ。

依田勉三を中心に始まった開拓は、バッタや野鼠、天候不順に苦しみ、バターやチーズ事業も失敗続き。それでも「十勝野は残った」と語った勉三の言葉が心に響く。

復元された住居や歌碑を前に、原生林を切り開いた人々の情熱を想像する。わずか20分ほどの滞在だったが、旅の記憶に深く刻まれる場所となった。

晩成社跡地のエッセイはこちら▼

イキタイ!
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晴天の晩成海岸、去年のリベンジ

晩成海岸にそびえる断崖。地層がくっきりと見える荒々しい岩肌と、青い空と太平洋が広がる景観。
晩成海岸の断崖。自然が刻んだ地層と雄大な海が織りなす、十勝ならではのダイナミックな風景。

14時5分、ついに晩成海岸へ到着。去年は小雨と荒波に足を取られたが、今年は真夏の太陽の下。砂浜の歩行は相変わらずきついが、断崖絶壁の地層が青空に映え、まるで別世界のような迫力。

隣のホロカヤントウ湖も、晴れの日には穏やかな表情を見せていた。湖面は空と雲を映し、水鳥たちが舞い上がる光景は自然のダイナミズムそのもの。去年の自分に「本当はこんな場所やったんや」と伝えたくなる瞬間だった。

このときの詳細はこちら▼

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晩成温泉で汗を流し、海を眺める

晩成温泉から望む太平洋。手前に広がる緑の草原の向こうに、青く穏やかな海が水平線まで続いている。
晩成温泉から眺める太平洋。草原と海、空の青が重なり合い、心まで開放されるような景色が広がっていた。

歩き疲れた体を癒やすべく、15時に晩成温泉へ。海を見ながらの湯は500円でタオル付き。これはありがたい。休憩所にはWi-Fiもあり、スポーツ中継を見ながら作業もできる。

晩成温泉の休憩所。マッサージチェアやソファが並び、窓際には海を望みながらくつろげる空間が広がっている。テーブルにはノートPCが置かれ、作業も可能。
晩成温泉の休憩所。海を眺めながら湯上がりにひと息つけるだけでなく、Wi-Fi環境で仕事もできるのが嬉しい。

前回は曇りだったが、今回は晴れ。窓から望む海は青く、天候の違いでこれほど印象が変わるのかと感動した。

晩成温泉の詳細はこちら▼

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ナウマン象発掘跡地へ墓参り

16時15分にナウマン象発掘跡地。去年もここに来て、ブログでナウマン像の墓参り。と、書いたけど、今年の盆も来とるがな。ほんまにの墓参りや。

中札内村にあるナウマン象発掘跡地の案内板とモニュメント。黄色い標柱と発掘された骨格の模型展示が並び、緑に囲まれた場所に立っている。
ナウマン象発掘跡地。去年に続き今年も訪れ、墓参りのような気持ちで静かに手を合わせた。

道の駅さらべつで贈り物を選ぶ楽しみ

16時50分、道の駅さらべつで静岡の知人にお中元を送る。ギフトボックスをスタッフさんに相談しながら選ぶ作業は意外に楽しい。
さらべつの看板や雰囲気から伝わる「一生懸命さ」にも好感を抱いた。果物やトラクターが描かれたモチーフに、村の個性がにじみ出ている。

道の駅さらべつで選んだ「SARABETSUGIFT BOX」。十勝産のクッキーやキーマカレー、コーンなど地元の特産品が詰め合わせになっている。
道の駅さらべつで知人へのお中元に選んだギフトボックス。スタッフさんと相談しながら選ぶ時間も、旅の楽しみのひとつになった。

息子と夜のジンギスカン

帯広に戻り、息子と「じんぎすかん北海道」へ。人気店だけあり、夜も長蛇の列。待ち時間に息子と「父ちゃんの会社儲かってるん?」という直球の会話。北海道に毎月来ている自分の生活が、外からどう見えるのか。LCCや軽バン、車中泊という工夫を説明しながら、改めて自分の旅スタイルを考えさせられる。

19時、ようやく店内へ。ラムとマトンを頬張り、大盛りご飯をかき込む。家族との食事が旅のハイライトであることを実感した。

帯広の人気店「じんぎすかん北海道」で焼かれるラム肉とマトン。鉄板の上で玉ねぎと一緒に香ばしく焼き上がっている。
帯広の「じんぎすかん北海道」にて

夜は道の駅おとふけで就寝

コインランドリーを経由し、21時に道の駅おとふけで車中泊。昨日に続く満月だが、街灯があるぶん、月明かりの存在感は控えめ。それでも旅の一日は満ち足りていた。

明日の予定はまだ決めていない。流れに任せるのもまた旅の醍醐味。

ほな、また明日!

今回訪問したところ

十勝まきばの家

広大な牧場に併設された宿泊・キャンプ施設。自然体験や食事も楽しめる。

池田ワイン城(DCT garden IKEDA)

ワインの製造工程や展示を見学できる観光施設。ドリカムの展示も人気。

ばんえい牧場十勝

ばんえい競馬の馬たちを間近に見られる牧場。迫力ある姿が魅力。

十勝エアポートスパそら

帯広空港近くの温泉施設。サウナや露天風呂も充実し、旅の疲れを癒せる。

晩成社跡地

依田勉三らが開拓に挑んだ跡地。復元住居や歌碑が残り、歴史を学べる。

晩成海岸

断崖絶壁と太平洋を望む絶景スポット。隣接するホロカヤントウ湖も必見。

晩成温泉

海を眺めながら入浴できる温泉。安価でタオル付き、休憩室も快適。

道の駅さらべつ

農産品やギフトが充実。村の魅力を発信する温かい雰囲気の道の駅。

じんぎすかん北海道

帯広の人気ジンギスカン店。味・量・コスパの三拍子揃った名店。

道の駅おとふけ

十勝の拠点として便利な道の駅。車中泊や休憩に適した施設。

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