500円の静けさと、星空の予感

帯広の平野部から離れ、標高600mの士幌高原を目指す。
この日のキャンプ地を決めかねていたけど、明日は北に向かう予定だったので、忠類やピョウタンの滝を候補から外し、北方面で絞った結果、たどり着いたのが「ヌプカの里」だった。
14時半、目的地を定めて出発。途中のイオンザ・ビッグで夕飯を調達して、16時すぎに現地入り。

空は晴れていたが、山沿いにはうっすらと雲が広がりはじめていて、「これは星空、厳しいかもな」と思いつつ受付へ。テント泊はなんとワンコインの500円。8月5日に奥さんと息子と泊まるためのコテージもこのときに予約しておいた。
設営と飯と、自然との付き合い方

テント設営は16時40分から開始。風は少し強めで、設営後もしばらくテントが揺れていた。
それ以上に気になったのは、小虫の多さ。場所を少し変えると幾分マシにはなったけど、これはちょっと油断ならんぞ……と思った矢先に、ぽつりと雨。

テント内に避難し、夕飯スタート。まずはイカとエンガワで軽く一杯。
その後、カセットコンロでホルモンと肉を焼いたが、牛脂を入れたせいか、にんにくの風味が効いてアヒージョ風に。これはこれでアリやった。
テントの中でのんびり食べていたけど、相変わらず小虫が次々と来訪。やれやれ……。
場所を変えれば多少は軽減するけど、虫が苦手な人にとっては、寝に来るだけでも価値のあるキャンプ場かもしれない。
なぜなら——夜がすごいのだ。
星と突風と、コットの上のひととき

夜がふけると風も一度おさまり、静かな空気に包まれた。
コットに寝転びながら、頭上に広がる満天の星。
これが見たかったんや。車中泊ではなかなか得られない、キャンプならではのご褒美。
ただ、自然は優しさだけをくれるわけではなく、夜中には突風で何度か目が覚めた。
それでも、3時半ごろに白み始める空を眺めながら、テントの中で静かに過ごす時間は、どこか非日常的で贅沢だった。
ヌプカの里 基本情報

「士幌高原ヌプカの里」は、北海道士幌町の高原にある自然体験型施設。
キャンプサイト、コテージ、ロッジなどの宿泊施設が整っており、展望台からは十勝平野や日高山脈が一望できる。晴れた夜には、町の灯りと星空が重なる幻想的な風景が広がる。
虫や風といった自然の洗礼を受けつつも、五感で自然を感じながら過ごす時間には代えがたいものがある。
「旅の途中で、ただ星を見て眠る」──そんなシンプルな目的に、この場所は十分応えてくれる。
基本情報まとめ
項目 | 内容 |
---|---|
住所 | 北海道河東郡士幌町字上音更21-173 |
電話番号 | 01564-5-4274 |
標高 | 約600m |
施設概要 | コテージ6棟、キャンプ約50張、焼肉ハウス、売店、食堂、展望台、高山植物園、遊具 |
営業時間 | 10:00~16:00 |
定休日 | 4~11月毎週火曜(祝日・GW・7月第3週~8月除く)、12~3月は休業 |
料金目安 | キャンプ1張1泊500円~、コテージは要問合せ |
アクセス | 帯広市から車で約60分 |
公式サイト | http://www.nupuka.jp |
士幌高原ヌプカの里は、北海道の豊かな自然とアウトドアを気軽に体感できる滞在拠点です。
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