酒ミュージアム体験!西宮・白鹿記念酒造博物館で学ぶ日本酒造り

酒ミュージアム体験!西宮・白鹿記念酒造博物館で学ぶ日本酒造り

西宮の酒ミュージアム|白鹿記念酒造博物館で学ぶ日本酒造りの魅力

酒ミュージアムで学ぶ日本酒造りの魅力と歴史

白鹿記念酒造博物館で学ぶ日本酒造り

明治の酒蔵 酒ミュージアム 酒蔵館

酒蔵館 明治の酒蔵 酒ミュージアム

播州米に宮水、丹波杜氏に六甲颪(ろっこうおろし)、男酒の灘の生一本

白鹿クラシックを堪能した後は、お待ちかねの酒蔵館へ。ちょうど14時からガイドさんが登場し、酒造りの奥深い世界を案内してくれるとのこと。

しかし、少し遅れて到着…時計をちらりと確認しつつ、早足で館内へ向かう。なんとか5分遅れで観光客20人ほどのグループに混ざり込み、無事説明に追いつくことに成功。

「ふむふむ、なるほど」と頷きながらガイドさんの説明を拝聴する。

板石道の展示

大八車と樽と板石道

大八車と樽と板石道

こちらは板石道の展示であり、西宮の銘水「宮水」を水樽に詰め、大八車で井戸場から港へ運ぶ様子が再現されている。

Van
Van
水樽は1つあたり容量2斗(36リットル)、重量は50~60キログラムにもなり、これを10個ほど積み込んで運んでいたらしい

宮水井戸場

宮水井戸場とはねつるべ

宮水井戸場とはねつるべ

宮水(みやみず)は、西宮で汲まれる酒造りに適した名水であり、江戸時代末期にその特性が発見されて以来、現在も使用されている。

海由来の水と戎伏流水のナイスアシスト

西宮郷周辺がかつて海だった影響で、土壌には鉄分とミネラルが豊富に含まれている。ミネラルは酒造りには大事。

しかし、鉄分は酒造りには不向きで邪魔である。この問題を解決するのが、戎伏流水のような砂層を通る地下水の特性だそうだ。

地下水が砂層を通る過程で、酸素の多い水が運ばれ、鉄分が酸化して沈殿し、不要な鉄分が除去されるとのこと。

その結果、酒造りに適したミネラルだけが豊富に含まれる宮水が生まれる。

THE BOSS
THE BOSS
この自然の浄化作用は、西宮の酒造りにおいて非常に重要な役割を果たしているのだ
宮水井戸

宮水井戸

宮水地帯地図

宮水地帯地図

洗米・浸漬・蒸米

足で踏んで米を洗っていた

足で踏んで米を洗っていた

冬の寒さ厳しい環境の中、蔵人は踏み桶に米と水を入れ、足で踏んで米を洗っていた。

米槽

味米水切

四段米

四段米

蒸米(じょうまい)

洗米後、米は水を張った漬桶に入れ、水を吸わせる

洗米後、米は水を張った漬桶に入れ、水を吸わせる

洗米後、米は水を張った漬桶に入れ、水を吸わせる

洗米後、米は水を張った漬桶に入れ、水を吸わせる

洗米後、米は水を張った漬桶に入れ、水を吸わせる。その後、甑を用いて蒸す工程へ進む。

日本遺産の構成文化財の窯場

日本遺産の構成文化財の窯場

日本遺産の構成文化財の窯場

日本遺産の構成文化財の窯場

日本遺産の構成文化財の窯場

蒸米の放冷(ほうれい)工程

六甲山脈

六甲山脈

かい割(わり)

かい割(わり)   

蔵人の構成と杜氏生活

蔵人の構成

蔵人の構成

杜氏が来た道

杜氏が来た道灘の酒蔵で酒造りを担っていたのは、丹波杜氏と呼ばれる丹波篠山地域を中心とした季節労働者たちである

麹室(麹米を作る)

酛(酒母)・醪(もろみ)づくり

酒母・醪づくり

酒母・醪づくり

棒櫂と半切桶(はんぎりおけ)

棒櫂と半切桶(はんぎりおけ)

もと櫂

もと櫂

泡消し

泡消し

醪(もろみ)仕込み
權入れの様子

權入れの様子

搾り

槽(ふね)とよばれる大型のしぼり器の中に、醪を入れた酒袋を並べ、上から圧力をかけて、 酒をしぼります。

酒袋の中に醪を入れ、槽(ふね)の中に酒袋を並べて重しをかける。袋には酒粕が残り、下の垂れ壷に新酒が垂れます。

伝統と技を支える酒蔵の道具

桶・樽づくり

桶・樽づくり

桶造・樽造り
桶・樽の材料

桶・樽の材料の吉野杉。6月に樽の材料を仕入れ、しっかり乾燥させないと酒が漏れてしまうなど、昔ながらの知恵が今も受け継がれている。

桶・樽づくりのための道具

桶・樽づくりのための道具。丸い樽や桶の形状にあわせて曲線の道具が多い。

良い道具があってこその酒造り。上等な酒樽に入れて送り出す。

良い道具があってこその酒造り。上等な酒樽に入れて送り出す。

5400リットル規模の仕込みを、あみだ(滑車)を使って樽詰め。量は樽の鏡を叩いて音で確認する。江戸時代の職人技には感心するばかり。

5400リットル規模の仕込みを、あみだ(滑車)を使って樽詰め。量は樽の鏡を叩いて音で確認する。江戸時代の職人技には感心するばかり。

良い道具があってこその酒造り。上等な酒樽に入れて送り出す。

良い道具があってこその酒造り。上等な酒樽に入れて送り出す。

震災の記憶

震災の記憶

震災の記憶

旧酒蔵館北 1995/1/26

旧酒蔵館北 1995/1/26

旧酒蔵館北西-西宮市「復興に向けて」-

旧酒蔵館北西-西宮市「復興に向けて」-

震災後の水車や石臼

震災後の水車や石臼

震災後の桶や道具など

震災後の桶や道具など

震災後の道具たち

震災後の道具たち

ここ白鶴酒造の酒ミュージアムを訪れたのは、阪神淡路大震災からちょうど30年が経った2025年1月。館内にある「震災の記憶」のコーナーを見て、改めて震災当時の被害の大きさを思い出し、胸が締め付けられるような気持ちになった。

あの日を決して忘れてはいけない

展示には、倒壊した蔵の写真や、復興までの歩みが記されており、当時の惨状と蔵人たちの苦労が伝わってくる。白鶴酒造も甚大な被害を受けながらも、地域とともに立ち上がり、酒造りを再開した歴史がそこにはあった。

震災から30年が経ち、街並みは整備され、日常が戻っているように見える。しかし、この展示を通して、あの日を決して忘れてはいけないという想いが改めて胸に刻まれた。

今回訪問したところ

酒ミュージアム(白鹿記念酒造博物館)

宮水

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